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歯の中には何がある?

こんにちは、姜です。

今回は、歯の中がどうなっているかについて説明していきます!

まず歯の断面構造から

歯は二層構造をしています。歯の最表層は、体の中で最も硬い「エナメル質」で覆われています。そして、歯の2層目には「象牙質」という歯の硬組織があります。象牙質は少し黄色くて、エナメル質に比べると柔らかい感じです。エナメル質は感覚がないですが、象牙質には感覚があります。なので、エナメル質が剥がれたり、虫歯で破壊されたりして象牙質が露出すると、なんらかの刺激によって歯の痛みとして感じることになります。特に、エナメル質が剥がれて歯がしみて痛い状態を象牙質知覚過敏といいます。

エナメル質と象牙質を越えて歯の髄へ

歯の最表層のエナメル質、歯の2層目の象牙質のさらに内側には、柔らかい歯の髄があり、「歯髄」といいます。よく患者さんに説明するときに、歯髄のことを「歯の神経」という表現をしますが、歯髄には、神経組織以外にも、血管やコラーゲンなどの結合組織、様々な細胞たちで満たされています。

(写真)歯の中には血管の豊富な歯髄が入っています。神経、血管、結合組織、様々な細胞たちなどで満たされています。

歯髄は何をする?

よく歯は骨と違って再生しないといわれます。しかし、実際には、歯の2層目である象牙質は再生とはいえないですが、一生の時間をかけて少しずつ作られます。また、虫歯の刺激や、外傷、歯の治療などによって刺激されることによっても、象牙質が作られます。

象牙質が作られる場所は歯髄です。歯髄と象牙質の境界のところには、象牙質を作る象牙芽細胞が並んでいます。象牙芽細胞が象牙質からの刺激を受けると、それに歯髄の細胞たちが反応して象牙質を作ります。歯根の成長が終わって生理的な刺激で添加される象牙質(第二象牙質)と虫歯、外傷、切削刺激などの強い刺激を受けて添加される象牙質(修復象牙質もしくは第三象牙質)があります。

また、様々な免疫細胞や炎症細胞が歯髄にいますので、象牙質からの細菌などの異物侵入や機械的・化学的刺激があると、歯髄で免疫反応や炎症反応が起こります。

このように、象牙質と歯髄は個別に存在するものではなく、象牙質で受け取った刺激に対して、歯髄の方で反応し、中枢神経に痛み信号を送ったり、象牙芽細胞を刺激して象牙質形成を促したり、歯髄の免疫細胞による免疫反応を起こしたりするなど、象牙質と歯髄がセットになって行動します。よく「象牙質歯髄複合体 dentin-pulp complex」という表現をします。

こんな歯髄をなんとか残したい

歯髄の近くまで虫歯が進んでしまうとどうなるでしょうか?

虫歯が歯髄に接近すると、虫歯が歯髄に直接到達していなくても、虫歯の細菌が象牙質の小さな穴(象牙細管)を通って、歯髄に直接入っていくことができ、歯髄に強い炎症を起こさせます。

歯髄の炎症を「歯髄炎」といいますが、歯髄炎の症状としては、温度感覚、特に冷温感覚によって誘発される痛みです。最初は、「冷たいもので強くしみる」から始まり、「何もしなくても痛い」、「歯がズキズキする」、「夜特に痛い」、「痛くて夜起きてしまう」などに進行していきます。さらに炎症が進むと激痛を経て「噛むと痛い」症状に変わっていきます。

深い虫歯になって歯髄炎が起きた時はよく「歯の神経を抜く」治療をするイメージがあると思いますが、実際はいろいろな治療オプションがあります。

1)症状が無いか軽く、虫歯を全て取り除いても歯髄がみえない:そのまま虫歯の穴を詰める(コンポジットレジンなどの修復治療)

2)症状が軽く、虫歯を全部取ると歯髄が見えそう:歯髄真上の虫歯は残して、それ以外の虫歯はしっかり取り除いて歯髄が露出しないようにする治療非侵襲的間接覆髄法(AIPC, ステップワイズエキスカベーションstepwise excavationを行います) or シールドレストレーションsealed restoration

もしくは虫歯を積極的に取り除いて露出した歯髄をMTAで覆う治療(覆髄法direct pulp capping or 部分断髄法partial pulpotomy or 歯頸部断髄法cervical pulpotomy)

3)症状が強い:歯髄を残す治療(歯頸部断髄法)、歯髄を全て取り除く治療(抜髄pulpectomy)

このように、実は深い虫歯の治療には様々なパターンがあり、最近は、マイクロスコープの拡大視野を活用して、できるだけ歯の神経を抜かない治療、歯の神経を温存する治療、つまり歯髄保存療法が注目されています。

まだ、歯髄の状態を正確に診断することは難しいところがありますが、歯髄を残せるなら、残した方が良いという考え方です。

 

今回は、歯髄に関してざっくり書いてみました。

歯髄の大切さが少しわかってもらえれば良いですね。

 

 

富山市総曲輪の歯医者|金川歯科

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