LINE相談・予約 076-442-3888

歯髄保存療法Vital Pulp Therapy

一般歯科

歯髄保存療法について

歯の内部の神経(歯髄)に接近して進行した虫歯(深在性う蝕)に対する治療法で、簡単な言い方をすれば「歯の神経を抜かない治療」です。従来は、虫歯が歯髄まで達してしまった場合、歯髄をすべて除去する治療が主に行われていました。

しかし、最近では、マイクロスコープの拡大視野やMTAという歯科用セメントの活用により、歯髄を温存できるチャンスが増えました。歯髄を保存することで、歯髄の神経伝達機能や免疫機能、象牙質修復機能などの生物学的機能が温存できますし、根管治療による医原性トラブルや歯根破折リスクの回避に繋がるなど、そのメリットは非常に大きいです。

マイクロスコープとは?

マイクロスコープとは、歯科用実体顕微鏡のことで、最大約20倍まで光学的に視野を拡大し、歯の状態を細かく観察できるようにします。特に、根管治療分野でよく活用されています。最近では、深在性う蝕に対する歯髄保存療法(Vital Pulp Therapy)でも活躍しています。

虫歯などによる感染源の徹底除去にマイクロスコープの拡大視野は必要不可欠といえます。また、マイクロスコープを用いれば、歯髄の状態を直接観察し、虫歯によってダメージを受けている歯髄と、ダメージを受けていない健全な歯髄を識別することもできます。

MTA
(Mineral Trioxide Aggregate)

ケイ酸カルシウムを主成分とし、水と反応することで硬化する歯科用セメントです。その優れた封鎖性、生体親和性から歯髄を保護するセメント(覆髄剤)として使われます。MTAは歯髄保存療法の予後に大きく貢献しています。

MTAについて詳しくはこちら

ラバーダム防湿

唾液からの歯の内部への細菌混入を防ぐため、治療中は必ずラバーダム防湿を行います

症例

症例1

「左下の詰め物が取れた」とのことで来院された患者さんのケースです。詰め物が入っていたところが虫歯になっていることがわかります。

痛みに配慮した治療を行なってます

ラバーダム防湿後、マイクロスコープで精密に観察しながら虫歯を取っていきます。虫歯だけでなく、歯に亀裂が入っていたことがマイクロスコープでわかりましたので、亀裂の汚れもきれいにしていきます。

痛みに配慮した治療を行なってます

虫歯やひび割れが歯の内部の深くまで進行しており、虫歯をきれいに取り除いたら、歯の神経(歯髄)が露出してしまいました。従来なら歯の神経を取る処置をすることが多かったです。

痛みに配慮した治療を行なってます

露出した歯髄はMTAという歯科用セメントで保護します。MTAは、封鎖性による細菌侵入の防止、高い生体親和性、抗菌作用などの作用を持っています。

痛みに配慮した治療を行なってます

虫歯で空いていた穴は、コンポジットレジンという接着性歯科材料でしっかり詰めて噛めるように仕上げます。

痛みに配慮した治療を行なってます

症例2

治療前

術前

虫歯によって露出した歯髄

虫歯によって露出した歯髄

MTAによる覆髄

MTAによる覆髄

コンポジットレジン修復

コンポジットレジン修復

症例3

歯髄観察

歯髄観察

MTAによる覆髄

MTAによる覆髄

コンポジットレジン修復

コンポジットレジン修復

お気軽にご相談ください

深い虫歯があっても歯の神経は残せます。
あなたの大切な歯の神経を抜く前に、本当に神経を残せないか、当院に一度ご相談ください。

LINE相談・予約